私たちの思いmind

病気や障害をお抱えになって在宅で療養される方々は、年々増えてきています。
そして、その多くの方々は療養生活上必要なサービスを活用し、ご自身で行うことができないことや介助を要する部分などを補いながら過ごしています。
  • 病気や障害というものは、日中にばかり大きな問題を生じるというわけではありません。昼間のみならず夜の時間帯であってもその症状やお困りごとは消えたりはしないのですから。
    しかしながら地域医療においては、夕方の時間帯で支援終了(=営業終了)となる事業所が多数を占めています。定期的な訪問で担保されるのがいわば夕方までであり、あとの時間はご家族がケアや医療的処置などを担ったり、介護士(ヘルパー)支援で可能な範囲でのケアをお願いしたりすることが自然な流れとなっています。定期巡回サービスを利用したとしても、滞在時間は短時間であり、腰を据えてじっくり関わってほしいというニーズに沿うのは難しいというのが実情です。
    朝の時間帯から動き出す医療機関や地域の支援事業所からすれば、夕方に営業終了となるのは自然なことであるものの、地域で療養される対象またその家族からすれば物足りなさはもちろん、不安を抱えたり負担を強いたりという構図は言うまでもありません。

  • 夕食の時間を介助のために少し早い時間にする、夜の経管栄養を少し時間を早めて夕方に注入を行う、入浴は夜ではなく日中の時間帯でお願いする、など“支援者の目線”で対象の普段の生活リズムの変更がなされているが、どうにかならないものかと悩みました。 すべて叶えられるわけではないにせよ、「夕食」「お風呂」「寝る前のケア」など時間をあまりにも前倒しで行わないようにするにはどうしたらいいか考えました。 結論は簡単でした。

  • 遅くまで在宅医療を定期的に提供できる体制を作ればいい。
    ケアや処置だけササっと終わらせて終了ではなく、まとまった時間を確保した支援を夜に行うようにすればいい。

  • 夕方5~6時にサービス終了、という一般的な枠からはみ出てしまえばいいだけの話で、日中から夕方まででなく、日中から夜・寝る前まで支援の手を差しのべられる私たちでありたいという思いを形にしようと。これが、私たちが動き出したきっかけです。
    夜も大変、寝る前の時間を大切にしたい、今まで夜にしていたことはできれば夜にしたい…、そんなあたりまえの思いを叶えられる私たちでありたいと考えています。